雨天決行

傘を持って外に出よう by山形みらい

工学研究 in NEXCO中日本コミュニケーション・プラザ川崎(そにょ2)

山形「うわぁ、でっかいジオラマ〜!すご〜い。超リアルだね〜。」


青葉「長さ10メートル位はありそうだね。」
館長「よくできているでしょう。かなりこだわって造りましたから(笑)。高速道路の四季と、さまざまなシーンを再現しています。」



青葉「1センチくらいの人形のポーズが、本当にリアル。しかも台座がないのにちゃんと立っているよ。」
館長「山形さん、ここで問題です。このジオラマに人形は何人いると思いますか?50人、100人、200人。」
山形「う〜ん…200人ですか?」
館長「正解です!最初は100人分の人形で表現していたんですが、なにか寂しかったので200人に増やしました。」



山形「この橋の模型はPCエクストラ・ドーズド橋ですね。」
館長「さすがは山形みらいさん、お詳しいですね。」
山形「斜張橋と比べてPCエクストラ・ドーズド橋は主塔の高さが低いのが特徴ですね。私、この形式の橋が大好きなんです。新東名の中でも、とても美しい橋だと思っています。」
館長「新東名で建設されている橋は、その場所ごとの『景観に合わせたデザイン』を考慮しているんです。」
青葉「すごい!そこまで考えられているんですね。橋を通るときは、景色とセットで眺めてみよう!」


山形「新東名の橋のいくつかが土木学会の田中賞を獲得されているんですよね。」
青葉「え?『田中賞』ってなに?」
山形「1966年に社団法人土木学会が、橋梁・鋼構造工学での優れた業績に対して設けた賞です。
関東大震災後の首都の復興に際し、帝都復興院初代 橋梁課長として、隅田川にかかる永代橋清洲橋といった数々の名橋を生み出した、田中豊博士にちなんでいますよ。」
館長&青葉「さすがによく知ってるね〜。」
山形「実は橋などの構造物が大好きなんですにょ。」



館長「ここの橋の下側の人形を見てください。打音検査をしている作業員がいます。そして、川縁から工事を監督している人。よくできているでしょ? 」
こっちは事故のシーン。運転手はガードレールの外側にいますよ。」

青葉「館長さん、よっぽどこだわって造ったんだなぁ。」
館長「そうそう、事故をしたときは、セーフティーベストというものをお貸ししています。車を降りて、他の車の走行に巻き込まれないようにするために、目立つベストを着用していただきます。
事故の際には、お近くの非常電話か携帯電話で『#9910』への通報をしていただき、十分に周りに注意しながらガードレールの外側で待機をしてください。また、万が一に備えて発煙筒や三角板がきちんと準備してあるか確認をお願いします。」
青葉「はい。くれぐれも事故を起こさないようにしたいですね。」



館長「さて、こちらを見てください。除雪車が並んで、雪を側道の方へかき分けていますよ。」
山形「なるほど、除雪車が並んで走行し、雪を路面外へ順に押し流していくんですね。これはかっこいいにょろ〜!」


館長「次は、こちらへどうぞ。駿河湾沼津SAと浜松SAのジオラマです。」


青葉「超リアルだ。これ、欲しいな〜。SAのジオラマがお土産として売っていたら集めたいな。」
山形「私、浜松SAが大好きだから、こんなジオラマを販売してくれたら絶対に買うよね!鉄道のジオラマは売っていても、SAやPA、高速道路のJCTジオラマなんてないものね。」


館長「ここをご覧下さい。新東名のSA・PAには全て、災害時に備えてヘリポートを用意していますよ。」


山形「館長さん、新東名と東名の利用率は現状、どのくらいなんですか?」
館長「東名が52%、新東名が48%の利用率ですね。」
山形「そうなんですね。トラックなど流通関連の車両は東名を利用することの方が多いのかなぁ…もう少し新東名に流れても良さそうな気がしますね。」


青葉「そういえば館長さん、新東名のトンネルって天井にジェットファンが付いているところと付いていないところがありませんか?」
館長「ええ、短いトンネルには付いていないですね。ジェットファンは事故が起きたときに煙をトンネル内から排出させる役割をします。安全性をより 高めるために、従来は片側2本ずつの支柱で支えていたのですが、最近は安全のために片側4本に追加した支柱で支えていますよ。」
青葉「それから新東名のトンネルって、やたら照明が多いように感じたのですけど?」
館長「新東名は高規格道路で、道が広く造ってあります。その分、トンネル照明の数も多くして、照度を保っているのです。」


2人はエレベーターで上の階に移動した。


館長「はい、ここが道路管制センターですよ。東京から三ヶ日までを常時、10人くらいのスタッフで監視しています。左端の方は警察関係の方。右端の方に はハイウェイラジオの放送室があります。」


青葉「うわぁ、ここはモニターだらけだ〜。」
山形「ハイウェイラジオはここから放送しているんですね〜。一度でいいからアナウンスやってみたいな〜。」
館長「今、お二人がいらっしゃるのが見学ルーム。後方の部屋がセミナールームです。もし、災害が起きたら、管制室、見学ルーム、セミナールームが 1つのフロアに変形して、災害対策本部として機能します。」


青葉「新東名で事故が起きやすい場所はありますか?」
館長「新東名の事故は少ないですね…ただ、新清水JCT新富士ICの間がサグになっていて下り坂から上り坂にさしかかる凹部があるので、渋滞が発生する可能性があります。走行時には注意していただきたいですね。」


山形「館長さん、ずばり!新東名で一番人気があるSA・PAはどこですか?やっぱり、駿河湾沼津SA上り線ですか?」


館長「一番人気は…そうですね…駿河湾沼津SA上り線ですね。なにせ、景色が良いです。日の出も素晴らしいし、夜のライトアップも綺麗です。そして、鐘を鳴らすアトラクションも人気です。ただ夜はトラックの運転手さんたちが仮眠をとってらっしゃるので、鳴らせないようにはしていますがね (笑)。
次に人気なのが浜松SAです。意外と遠州森町PAが人気で、中でもとろろそばの評判が良いです。また、藤枝PAでは、5月6月頃に行くと蛍に会えるかもしれません。」


山形「ところで、「サービスエリア」と「パーキングエリア」の違いって何ですか?以前は、50キロごとにあって給油ができるところを「サービスエリア」、15キロごとにあって休憩できるところを「パーキングエリア」と呼んでいたように思いますが…。」
館長「最近は、明確な違いが無くなってきましたね。」



山形「もうひとつ質問が!どうして清水PAだけPAなのに、NEOPASAに選ばれたのですか?」
館長「新東名で唯一の上下線集約型施設であり、これまでにない新業態を導入していることなどからNEOPASAとなりました。」


青葉「高速道路ファン向けに、何かマニアックなネタはありますか?」
館長「新東名では動物注意の標識がいくつか設置してありますが、多くは『鹿』に注意なんですね。ただ1つだけ『狸』に注意というのがあるので、探してみてくださいね(笑)。」
青葉「た、たぬきぃ〜(笑)。」


(そにょ3へ続く)