雨天決行

傘を持って外に出よう by山形みらい

24万km…チェリーの事を守ってくれて本当にありがとう。

チェリーは日記を見て下さっているファンさんが、「チェリーの日記を見て元気になってくれたら!」という想いも込めて日記を綴っているのですが、ごめんなさい;;この日記を公開するかどうか正直とても迷います。今日は自分にとっても、色んな意味で非常に辛い日記を綴る事をどうかお許し下さい。
そして、どうかお願いです!愛車の点検はこまめに。特に高速道路を走行する際は、タイヤの空気圧や溝のチェックなど今一度確認をお願いします。高速道路では故障車があると速度規制が入り、渋滞を招いて追突事故になりかねない事になります。


先日からお知らせしているチェリーの青い鳥号(車:以降は「彼」と呼びます)が、高速道路でバーストしました。東名高速道路182.9キロポスト付近です。
今月に車検が切れてしまうのですが、「次の車検はダメだよ。」と自動車整備工場の方に言われていました。資金の調達や個人的な事情もあり、次の車を考える事がギリギリの2月になってしまいました。
ようやく車選びを開始して、自分が次にお迎えしたいと思った車(今回は中古車を考えています)が、東大阪市と八王子市にある事を知り、現物を見に行く決意をしたのですが、彼には高速道路を走る余力が残っていない事は、日頃から自分でも分かっていました。
それにも拘らず、2日間で東大阪市名古屋市〜八王子市の約1,000kmを彼に走行してもらうようにお願いしてしまった。これがどれだけ彼にとって負担であったか、考えるだけで胸が張り裂けそうな思いです。そして、今まで彼に大変無理をさせていた、左サスペンションの異音が彼の悲鳴だった事をちゃんと理解してあげられなかった。
高速道路に乗る前にタイヤの状態と必ず空気圧をチェックするようにしているのですが、それを今回怠ってしまった事など、自分が反省すべき点をあげるときりがありません。
日頃から道路が大好きで、「道路の面白さを伝えたい!」と思っている自分が、彼の事を理解してあげることができず、さらに高速道路では絶対にやってはいけないバーストなんて、本当にダメダメだと思っています。ものすごく反省しています。二度とやってはいけない事です。


「どうか、あともう少しだけ頑張って!」という想いで乗った名神高速道で、左サスペンションの悲鳴とは別の異音(ガタガタとした音)に気づかず、そのまま東大阪市へ行き、次の車の顔を見てその日は帰宅。またすぐに出発という行動をとりました。
自分はその日はもうすぐ彼とお別れしないといけないという想いから眠ることができなかったので、夜分、クマリンに無理をお願いして東名高速道路で八王子市へ向かってもらう事になりました。


彼から異音はしていたのですが、クマリンは、高速道路の法定速度100km/hを切る速度、60km/h〜80km/h位で走ると彼から異音がしないため、比較的ゆっくりとしたスピードで左車線を走行していたそうです。その時チェリーは前日一睡もしていなかったため、助手席で仮眠を取っていました。
どの位仮眠を取っていたのかわかりませんが、突然ガタガタと車体が揺れだし、チェリーが乗っている助手席がガクンと落ちたと思ったら、そのまま滑り込むように左の路側帯に突っ込んで行きました。
チェリーは、一瞬何が起きたか分からなかったのですが、クマリンはとっさの判断でハンドルを両手で強く握り、ブレーキを踏んで減速をして左へ寄せたそうです。それがバーストだと気がついたのは、その後でした。一歩間違えれば追突事故、横転等で大事故にも繋がります。チェリーもクマリンも命が無いという状況でした。
できる限り左に寄せて、すぐに車から降りたのですが、止まった場所の付近には非常電話がなく、山に囲まれた地形で、SA・PAもありません。一番近い吉田ICまでの距離も4kmあり、風が強くて寒い中、4kmの道のりの路側帯を歩くなんて、ましてや高速道路でそれは危険すぎてできません。


クマリンは道路センターに連絡、すぐに付近が50km/hの規制が入りました。連日から降り続いていた雪の関係で、JAFが来るのも1時間〜1時間30分かかると言われ、止まった位置がちょうどカーブの直後だった事もあり、平均速度100km/hで走る車が何台も通る中、クマリンがとっさにスペアタイアを取り出し、ジャッキアップでタイヤ交換、本当にあっという間にやってくれた事には大変感謝しています。
外は非常に寒くて、お互い凍えてこのまま死んでしまうのではないだろうか…という時に、いつ追突されてもおかしくない状態での作業は、クマリンも本当に命がけだったと思います。今チェリーがこの日記を綴る事ができるのは、クマリンのとっさの判断力と彼(車)が守ってくれたとしか思えません。


最後の最後でこんな事になるなんて…こんなになるまで頑張って走って、彼は本当に辛かっただろうに。大変申し訳ない事をしたと同時に、二度とやってはいけないと誓いました。
次のICである、吉田ICで降りてR150〜R1を経て、沼津方面に向かって走りました。スペアタイヤはあくまで応急処置のタイヤなので、サイズが若干小さいです。そんなタイヤで走り続けることは大変危険で、常時スペアタイヤに空気を入れているわけではないので、空気圧等を考えると、このまま八王子市へ行く事は無理だと思いました。
その時、カー用品を取り扱っているお店を発見したので、タイヤが1本だけ交換できるかどうかお願いしたところ、快く引き受けてくれました。
どのタイヤも4本セットで売られていて、きっと殆どの方は4本セットで購入するであろうタイヤ。車達は4本交換されて、嬉しそうに次から次へとカーピットから出て行く姿を目の当たりにしました。
しかし、彼は次の車検が切れるまであと9日間しかないという事、チェリーの手持ちの資金の関係などで、チェリーは彼に1本しかタイヤを買ってあげられなかった。本当は彼に4本のタイヤを買ってあげたかった。
彼はチェリーの事を全力で守ってくれたのに、チェリーが彼にしてあげた事は新品のタイヤを1本だけ購入する事でした。自分が情けないのと同時に、彼の事を想うと涙が止まりませんでした。


カーピットで担当の方に、彼は高速道路走行がまだ可能かどうか聞いたところ、空気圧のチェック等していただけたようでOKのサインをいただきました。バーストはしたものの、彼のホイールに亀裂や壊れた形跡が無かったことが幸いでした。
彼の事を考えると引き返すのが一番だと思いましたが、ディーラーさんとの約束をしていたので再び沼津ICから高速に乗り、厚木ICで降りて八王子市に向かいました。
そこで出会った子は…正直ごめんなさい><という感じでした。若しかしたら、彼はチェリーが新しい子を気に入らない事を分かっていて、八王子市には行きたくなかった(連れて行きたくなかった)のかもしれないとその時に思いました。


車はチェリーの中では生き物だと思っています。中古車は前の方の癖などがあると思うので、色んなタイプの子がいて、上手く付き合って最高のパートナーになっていく。新車も同様だと思いますが、中古車は次はどんなオーナーさんが来るのだろうとワクワクしながら待っている…そんなように思いました。
だからこそ、自分が気に入った子を見つけたくて妥協はしたくなかった。けれど、結果的に彼に負担をかける事になってしまった。本当に申し訳ないという気持ちでいっぱいで、涙が止まらず、帰りはずっと泣いている状態でした。
八王子市まで命がけで運転してくれたクマリンにも非常に悪い事をしたと同時に、彼と一緒にチェリーを守ってくれた事に感謝の気持ちでいっぱいです。


帰路…彼に、「もう少し、あと少しだけ頑張って欲しい。」とお願いして、無事に帰宅できたら彼を休ませてあげたいと思いました。この日記を綴っている間も涙が止まりません。チェリーにはワイパーが無いんだよね。
最後お別れするときは、一番カッコいい状態で!ディーラーさんにお引取り願う予定です。


24万km…チェリーの事を守ってくれて本当にありがとう。もう無理しなくていいんだよ。ゆっくりとおやすみなさい。